更年期障害の中医学的考え方②

更年期障害の原因の１つめ、腎虚からご紹介していきます。

と言っても、更年期障害のほとんどはいくつかの原因が重なって起こりますので、これだけが原因ということのほうが少ないと思います。また腎陰虚と腎陽虚の両面から考える必要があります。

腎陰虚の特徴は、頭暈（めまいのような重い頭痛）、耳鳴り、足腰のだるさ、脱力感手足裏の熱感、寝汗、不眠、口渇、月経不順腎陰虚の更年期の月経不順は月経が早まるか早く来たり遅く来たり不順になるかどちらかです。経血の色は鮮紅で、量が多いあるいは少ないです。

一方、腎陽虚の特徴は、体の冷え、四肢の冷え、足腰がだるく脱力感あり。下痢、夜尿が多い。むくみ、自汗（寝汗ではなくて日中もじわっと汗をかく）、おりものが多く白くて希薄。顔色も白くむくんだ感じになります。月経は不順で遅くなることが多く、色は淡い場合が多いと思います。更年期に至るまでの体質が大きく影響していることはいうまでもありません。

生活習慣や食生活が原因のことも多いので、その体質になった原因を突き止めて改善する必要があります。腎を補うことはいっしょですが、体質に合わせて陽を補う、あるいは陰を補うと区別しましょう。